謎の3グループ「HSJ」からHey! Say! JUMPをちょっと考える
名前なんていいから 好きに呼んで忘れて…
10月12日
いつものように何気なくTLをスクロールしていると、HoneyBee という新しいグループについて言及する人が多かった。「また新しいグループか~」とスルー。でも様子が少し違う。貼られていたURL先に飛んでみるとなんだかものすごくかっこいい。
そして
なんだか懐かしい。
その日のうちに3つのグループを覚えた。
HoneyBee/Sindibaad/John Darling
YouTubeのコメントを読む
「誰だろう?」
「正体がわからないからいい」
「先入観って怖い」
「正体がわかっても名前出さないでください」
もちろん(運営側以外)誰一人、彼らの正体など知らない。正体とかもないのかもしれない。でも、「推測」される正体はいるようだ
そう思うと、なんというかまるで、遊園地にいるマスコットキャラクター(着ぐるみ)のよう
ディズニーランドで、ミッキーやミニーと写真を撮ることがある。
わかっている、中に人がいるっていうこと
でも、それを抜きにして命を宿らせた「ミッキー」「ミニー」に幸福感を覚える
私は、なにわ男子の藤原丈一郎くんがすきだ。
そして、海堂飛鳥も好きだ。
丈くんが、海堂飛鳥に命を吹き込む。海堂飛鳥と藤原丈一郎は限りなく同じでありながら絶対に交わることはない。
丈くんが好きだから海堂飛鳥が好きで海堂飛鳥が好きだから丈くんが好きだ。
HoneyBee はマスクをすることで、顔を隠している。表情すらも。
SindibaadやJohn Darlingは、声しか私たちに教えてくれない。
でもそれは、限りなくHey! Say! JUMPに近くて、交わることはない そんな気がする。
わたしは、今もずっとJUMPのファンだ。
だから「先入観」はないし、彼らのパフォーマンスの良さを十二分に理解していると自負していたし、「ジャニーズだから」という理由で色眼鏡をつけてしまう人たちへのもどかしさも十二分に感じてきたつもりだ
つもりだった
そんな自分にも先入観がある
声しか聴くことのできない「千夜一夜」「ナイモノネダリ」はある意味では、シングルのカップリングに近い気がする。
だからこそ、私は自分の先入観に気づいた
ラテン調はJUMPの得意分野であり(※本人談)、超ド級バラードもいくつか歌い上げている。コンサートはバラードなしでは終われない
「あれ、こんなに歌声豊かで、全員で歌うとこんなに優しかったっけ」
これが私の感想だ。
心が揺さぶられる感動 ってこれかもしれない
「JUMPだ」と思って聞くのと「JUMP(仮)(誰だかわからない)」という思いで聞くのとは全然違う
「アイドル」ではなく「アーティスト」だった
「僕」から「俺」へ
「狼少年」から「狼青年」へ
今まで「アイドル」というカテゴリーに入れることで目を背けていた人たち
今まで「アイドル」な一面で応援してきた人たちへ
牙をむいてきたような気がする
先入観はなくせない、主観的な見方だってたくさんしてしまう
そんな観念をとりさっていこうとする
制作側の世界観によってアイドルとしての一面を隠した
でも、多くの人を感動させ気づかせることに成功した
人気テーマパークの着ぐるみみたいに
だから、「正体」など知る由もなく
名前なんていいから好きに呼んで忘れて
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JUMP担としてのノスタルジーは、5年前にさかのぼろう
あの頃は、「なんかめちゃくちゃかわいい人たち」という売りでたくさんの事務所内外の先輩方にかわいがってもらっていた
“キミアトラクション”
Hey! Say! JUMPのかわいい売り時代を代表するシングル曲だ
当時の私は「超意味不明な曲だな」と思っていた
歌詞も斬新で、かわいいのかかわいくないのかもうよく分からなくなっていた。
キミアトラクションの好きなところは、曲それ自体というより、ダンスだったと記憶している。
でも新曲は新曲としてとってもうれしかったのでわくわくしてカップリング曲を聞いた。
この時のぞわぞわ感が今回のぞわぞわ感に一番近い
今までになかった曲の数々 少しだけ大人になった気がした
NEW AGE/Chiku Taku/Ignition
テイストも含めて今回公開された3曲に近い
あの時は、「JUMPこんな歌も歌えるように…!」と思った
あれもちょうど10月に出したシングルだった
あれから5年がたち、歌のレパートリーも売り方も環境も全部変わった
2017年10周年を迎え、メンバーの留学、後輩の勢いも増し、新たな個性の模索の中で、2018年"SENSE or LOVE"ではダンスに、「上を向いて歩こう」をはじめとした2019年の活動は歌に尽力した
2020年14年目
ダンスが売りのJUMPがほとんど踊らない自身初ミディアム・バラードな新曲を発売 そして人気アーティストとのコラボによりYouTubeで顔を隠したダンスと歌声が公開された
14年目も、まだまだ成長する。2年間のちょっとしたモラトリアムを経て武器を増やし、味方を増やそうとしている
きっとこれはターニングポイントなんだ
前者(キミアト発売当時)は、JUMPとしての世界観を余すことなく表現しているが、今回はそれぞれの制作者の世界観を理解したうえでその世界観に沿って自らの個性を封印する
ジャニーズ事務所の中堅的な立ち場になりながら、若手のように扱われ「かわいい」「幼い」のイメージからの脱出を試みたのだろうか。大人になったと、「アイドル」としてではなく一アーティストとしてまっすぐに評価してほしかったのだろうか
この斬新なやり方ができるのはHey! Say! JUMPしかいない